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ま・く・ら

ま・く・ら
柳家 小三治
ま・く・ら
定価: ¥ 700
販売価格: ¥ 700
人気ランキング: 6762位
おすすめ度:
発売日: 1998-06
発売元: 講談社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

身の丈の「個」の話にこだわる気骨っていうか偏屈が小三治の魅力
 まくらって言ったら漫才のツカミ、本編の噺にうまく引き込むためのプロローグ、主従で言ったら「従」、本末で言ったら「末」ってのが本来の役どころである。ところが小三治の場合、まくらと噺の位置づけはまったくのイーブン、まくらがノッた時は、噺は伸縮の利く「小言念仏」かなんかを形だけやって、時間で言ったらまくら8:噺2なんてこともある。
 演歌の大物とかが新宿コマの公演で、芝居とヒットパレードの二部構成なんてのをやるけど、あれに近い。噺に付随したものではなく、まったく別物として独立しているのだ。まさに一粒で二度オイシイのが小三治の高座なんである。
 小三治は「あとがき」でこう書いている。「私は喋りというのはその場で、高座(舞台)と客席の空間に消えてしまうことが値打ちだと思ってますから、本当はCDやテープも出したくないぐらい」。まさにその通り。やっぱナマの話芸としてその空間で聞くからサイコーに面白いってのがあるから、本で書き言葉に写したものは、どうしてもフルって訳にはいかない。それでもこんだけ面白い!ってのはすごいけど、ナマの喋りはこんなもんじゃないのである。
 それにしても小三治は面白い。飲む打つ買う、みたいな昔ながらの芸人風情がまったく無くて、結構いい歳なのに、バイク、オーディオ、俳句なんて多趣味で、おたくの走りみたいな現代性を持っている。歳取って益々、“塩”とか“ハチミツ”とか、そういうこだわりがいい。胡散臭い大きな事象を語るんではなく、身の丈の「個」の話にこだわる気骨っていうか偏屈が小三治の魅力だよなぁ。この本でハマッタ人は是非、師匠の(本業の)高座も聞いてみてください。

また買っちゃいました。
電車の中でも、ついニヤニヤほくそ笑みながら読む一冊です。古本屋に売ったり、人にあげたりするのですが、「ああ、そろそろアレが読みたいな・・・」と思ってこの間3冊目を買ってしまいました。バカですよね。
小三治師匠の「まくら」(落語の本筋に入る前の導入部)を文章化した一種のエッセイ。日常、そこここに普通におこっていることが、小三治師匠のフィルターにかかると、どうもおもしろい事件になってしまう。これが落語の底力なんでしょうか。人間同士の普通のやりとりを、大きく小さくガバッとつかみとり、さりげなく語っているのがなんとも愉快です。文章も、小三治師匠の高座を録音(録画?)したものからおこしているので、師匠の落語を一度でも聞いたことのある人は、あのとつとつとした語り口調がよみがえってきて、これぞバーチャル。
毎日のルーティンワークに埋もれて、人生のモティべーションが下がってしまったときに読む一冊です。自分の日常に、いつもと違う視点をもちこみたいときにもおすすめです!

「まくら」の概念を変える新しい領域
 元は、小三治師匠の少し長めのまくらであったのかもしれないけれど、「まくら」が、本番の落語の導入とすると、この「ま・く・ら」は全く別の芸域だと考えるしかない。
 様々な趣味を持つ師匠の薀蓄とか、旅先でであった人との噺とか、ここには、落語の原点、根幹を成す人間の「人への興味」がある。

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